買ったり観たり読んだり

『第9地区』 南アフリカはヨハネスブルク上空に異星人の母船が居座り、難民となった「エビ」と呼ばれる異星人たちの隔離地区が地上に作られ……という物語。SFは絵だ、を地で行くような、エビたちが住むスラムを見せつける説得力。タチの悪さと真面目さが入り…

『シャーロック・ホームズ』 ツンデレ同士のコンビというのはめんどくさいわい(定番でもありますが)! 真面目なシャーロッキアンは怒るかも……という評判も聞きましたが、むしろシャーロッキアンに随分配慮した随分真面目なホームズ映画でした。アリですア…

『ルポ 戦場出稼ぎ労働者』(安田純平) 新装版『宇宙賃貸サルガッ荘』2巻(TAGRO) 「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」 最終回でしたね。特にコメントすべきことも無いものの、某所で「速水螺旋人氏がソラノヲト最終回にどういうコメント付けるか楽しみで仕方がない」…

『核時計零時1分前―キューバ危機13日間のカウントダウン』(マイケル・ドブズ) コメント欄で実松さんにお勧めいただいていたのを読了。著者曰く『史上最大の作戦』の手法で、キューバ危機を解説した本です。素晴らしい一冊でした。ロシア側の資料や軍人への…

『薔薇とサーベル』(赤城毅) なんとナポレオニックの冒険活劇小説ですよ! 物語はナポレオン退位後のウィーン会議から始まります。しかも主人公はプロイセンの青年士官というあたりが趣味的というか変化球です。プロイセン将校といえばどうにも無骨な偏見…

『サはサイエンスのサ』(鹿野司) サイエンスライター、鹿野司さんがSFマガジンに連載してきた科学コラムをまとめて加筆した一冊です。クローン技術から心理の働き、地球温暖化に日本国憲法の攻撃的な使い方まで全編目ウロコの連続。冷静な筆致とSFマインド…

「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」 相変わらず僕の近親憎悪と嫉妬エンジンをグルグル回してくれるアニメです。小賢しい! 実に小賢しい! 「アメージング・グレイス」を使ってくるあたり小賢しさの極みです! ……この小賢しいという評価はプラスマイナス表裏一体の感想…

『戦場のヴァルキュリア Development Artworks』 本庄雷太さんのラフスケッチいっぱい。こう、対抗意識がムラムラと、おのれー。今度サインねだろうっと。 『ドレスを着た電信士 マ・カイリー』(松田裕之) 20世紀前半のアメリカ、電信の腕一本で全土の鉄道…

『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』 放映日前に日記で書くのも間が悪いですが、2話まで視聴しました。ううーん、言いたいことはいろいろあるものの、どうもそれらを突き詰めて行くと要するに全て近親憎悪であることに気づきまして。「ほなお前ならどないするねん」とゴ…

『パブリック・エネミーズ』 大恐慌下、1930年代のアメリカで名を馳せた銀行強盗ジョン・デリンジャーとその仲間たちを描いた作品。ギャングもの大好きだし、監督がマイケル・マンとあっては行かねばなるまいと思っていました。やー面白かったです。地味なが…

『鍵開けキリエと封緘師』(池田朝佳) 鍵開けキリエと封緘師 小箱は開くのを待っている (富士見ファンタジア文庫)作者: 池田朝佳,さんば挿出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2009/12/19メディア: 文庫 クリック: 140回この商品を含むブログ (20件) を見る

『日本鉄道旅行地図帳 歴史編成 満洲 樺太』 『日本鉄道旅行地図帳 歴史編成 朝鮮 台湾』 お勧めされたので買ってみたら、これが良い本でした。日本統治時代や満洲国時代の鉄道路線について解説されたムックです。全ての路線や駅がきっちり網羅されているの…

『ラジカセのデザイン!』(松崎順一) トリプルカセット! ラテカセ! あったあった、ありました。そしてカセットテープというのは今でも魅力的なアイテムですよね。80年代は各メーカーがそのデザインに凝ったものじゃった……。そして僕が中学時代に使ってい…

『世界の歴史18 ラテンアメリカ文明の興亡』(高橋均、網野徹哉) 植民地時代から20世紀初頭にかけてのラテンアメリカはとんと疎かったので大変興味深かったです。独立直後の国家形成期におけるブラジルやアルゼンチンの迷走とか。17世紀のペルーには日本人…

「坂の上の雲」 金をかけて奇をてらわず丁寧に作ると面白くなるという見本のようなドラマですね。渡辺謙のナレーションが素晴らしい。ただ夏目漱石が小澤征悦というのはなんだ、ごつい漱石やのう。 『よつばと!』9巻(あずまきよひこ) テディベアが欲しく…

辺境画商 先日、今野隼史さんにウチのRPGキャラ、アルファルファを描いてもらいました。ワーイ。くわしくはこちらで! http://park5.wakwak.com/~rasen/konno_0911.html

いろいろあるうち、とにかくこの二点を。 『銀天公社の偽月』(椎名誠) 『アド・バード』『武装島田倉庫』などに連なる、異形なのに妙な現実感と日常感たっぷりの椎名誠SFです。特に僕の好きな『武装島田倉庫』に方向性が近くて絵が描きたくなりました。吉…

『とある女子大生の日常にみる』(山田秀樹) 『ベントラーベントラー』2巻(野村亮馬) どちらも漫画らしい漫画を読んだという気分。満足満足。 『大阪万博』 山田秀樹短編集 とある女子大生の日常にみる (TECHGIAN STYLE)作者: 山田秀樹出版社/メーカー: …

『乙嫁語り』1巻(森薫) 全編ニヤニヤするしかできませんでした。そして前も書きましたが、緻密な描き込みなのに軽やかな絵……ううん、気がつけばパクれないものかという目で眺めている自分がいる! 『ブラック・ラグーン』9巻(広江礼威) ロックも随分悪辣…

「新三銃士」 NHKの人形劇「新三銃士」第一話を観たり。ツカミはオッケーです。具体的にはサウロンが住んでいそうな雲つくパリ王宮(度肝抜かれたよ)。うん、これからが楽しみ。がんばれリシュリューとロシュフォール! 『ナポレオン 獅子の時代』12巻(長…

「ミステリマガジン」11月号 コナン・ドイル生誕150周年記念特集。キム・ニューマンによるホームズ・パスティーシュが目当てで買ったところレン・デイトンやエドワード・ゴーリーも載っていて大喜びです。ニューマンの作品はモリアーティ教授とモラン大佐が…

『南極料理人』 南極ドーム基地の越冬隊で調理を担当した西村淳氏の手記『面白南極料理人』を原作にした映画です。かなり大胆に脚色していますが、原作のテイストやエピソードを大事にしているので不快ではありません(ニヤリとできる描写が随所に)。実際の…

『ヴィンランド・サガ』8巻(幸村誠 講談社) 言うまでもなく面白いのだけど、単行本で読んでいる僕にとって帯の文句はクリティカルにネタバレでした。ありゃ無いよぅ! アシェラッドが宴席に出るとき、ローマを思わせるトーガをまとっていたのが印象的です。…

『ヴォルガ・ブルガール旅行記』(イブン・ファドラーン 東洋文庫) 買い物ネタも久しぶりです。実際にはいろいろ買っているので、ここに書くのが久しぶりなのですが……いや、これは書かんとアカンやろうという本が出ていたので。てなわけで『ヴォルガ・ブルガ…

『学園キノ』3巻(時雨沢恵一) 相変わらず、本編は1巻しか読んでいませんごめんなさい。amazonのレビューで「キノファンというよりキノマニア向けでしょう」と書いてあったけど、僕みたいな人は少数派……いやまぁそうでしょう。 『老検死官シリ先生がゆく』…

特に印象深かったものをいくつか 『アフリカを食べる/アフリカで寝る』(松本仁一) アフリカのことをちょっと調べ中なので買った一冊。『カラシニコフ』の著者で、朝日新聞の記者としてアフリカ経験の長い人です。いい本だという確信はあったのですが、も…

『中世の大学』(ジャック・ヴェルジュ) 中世ヨーロッパの大学についていろいろ調べたくなったので、「日本の古本屋」で検索・購入。中世大学ものといえば佐藤賢一の『カルチェ・ラタン』が好きですよ。 『戦時輸送船 ビジュアルガイド』(岩重多四郎) モ…

『世界の歴史1 人類の起源と古代オリエント』 病院の待ち時間で読了。古代オリエントも大好きな時代なのでたいそう楽しめました。古い時代のことなので話が大雑把になりがちです。ページをめくると100年ぐらい平気で経っていまして、気がつくと3000年過ぎて…

『ソビエト・ロシア 戦車王国の系譜』(古是三春) 『以下略』(平野耕太) 『イスタンブールの毒蛇』(ジェイソン・グッドウィン) 19世紀前半のオスマン帝国、イスタンブールを舞台にしたミステリ(というか冒険小説かな)『イスタンブールの群狼』の続編…

「fellows!」Vol.4 冒頭、森薫さんのおしり漫画はナニゴトですか。一体ナニがあったのですか。いや普段通りな気もしますが。「乙嫁語り」はいつロシア帝国の軍人が出てくるのか、そればかり妄想しています。貴族の騎兵将校な伊達男希望希望! しかしこの雑誌…