いろいろあるうち、とにかくこの二点を。

『銀天公社の偽月』(椎名誠

 『アド・バード』『武装島田倉庫』などに連なる、異形なのに妙な現実感と日常感たっぷりの椎名誠SFです。特に僕の好きな『武装島田倉庫』に方向性が近くて絵が描きたくなりました。吉井くんにお勧めよ。

『Boilerplate: History's Mechanical Marvel』

 1893年のシカゴ万博で生まれたロボット兵士ボイラープレート。彼はその後米西戦争義和団の乱メキシコ革命など数々の戦いに従軍し、第一次世界大戦で消息を絶ちます。この本はボイラープレートの足跡をさまざまな資料を駆使して紹介した「ノンフィクション」。真面目な顔をして全精力を傾け大法螺を吹くスタイルの典型でいやぁこれが愉快愉快。日本で福沢諭吉にも出会っているそうですよあなた。トレイラーも感涙ものなのでここで紹介。ロボット三等兵みたいな格好のくせに、だんだんかっこよく見えてくる……ッ。

銀天公社の偽月 (新潮文庫)

銀天公社の偽月 (新潮文庫)

Boilerplate: History's Mechanical Marvel

Boilerplate: History's Mechanical Marvel