ソ・ラ・ノ・ヲ・ト

 放映日前に日記で書くのも間が悪いですが、2話まで視聴しました。ううーん、言いたいことはいろいろあるものの、どうもそれらを突き詰めて行くと要するに全て近親憎悪であることに気づきまして。「ほなお前ならどないするねん」とゴーストが囁きよるのです。他にも軍隊もしくは戦争と女の子ものアニメというのはイロイロあるわけでして、それらはほとんどスルーできたのですがなんだろうこの気持ち、恋? とりあえず仏頂面でがんばらんとなぁとしか言えないアニメです。今後も観るでしょう。ムウ複雑!

『水晶石の森』(福島久美子)

 「fellows!」連載中の、のんびりファンタジー漫画の単行本が出ました。全編に土の香りのようなものが漂っていて、こういう現実感を描ける人はなかなかいないんじゃないかしら。大学マン研時代の後輩さんでもあるので皆さんよろしくよろしく!

偽書東日流外三郡誌」事件』(斉藤光政)

 「東日流外三郡誌」についてはおおまかなところは知っていたのですが、そういえばちゃんとした全貌は知らなかったので文庫になったのを機に購入。するとこれがすこぶる面白い本でして。著者が「東日流外三郡誌」をめぐる事件を追い続けてきた青森の地方紙、東奥日報の記者で、身近な視点から全国的な動きまでを読みやすくまとめているのです。『クライマーズ・ハイ』的な地方紙萌えも思わず堪能。それにしても偽書としての「東日流外三郡誌」自体は実に稚拙な出来なのに、多くの自治体や人々がその罠に絡め取られていく、その動きの興味深いこと。多くの人が怪しいと感じていても、「まぁ……でも動き出している話だし、自分が身を張って反対するのも……あの人の顔を潰すのもまずいし……」という気持ちで周囲を眺めて事件に加担していく、共同体の罠のような空気が居心地悪くて素敵です。「東日流外三郡誌」の(おそらく)作者がほとんど自らのことを語らず亡くなったのは本当に残念と言わざるを得ません。東奥日報ならではの、青森からの視点というのも濃厚でした。東北奥地の人って、そんなに故郷へのコンプレックスがあったのでしょうか……関西人の僕には実のところわかりづらいところではあります。良書でした、お勧め。

『宇宙賃貸サルガッ荘』(TAGRO

 新装版が出たのは先月だというのに何故いま話題にするかといいますと、TAGROさんが『宇宙賃貸サルガッ荘』があまり売れてない……と言ってはるそうで、サルガッ荘大ファンの僕はショック大なのです。宇宙のどこかのアパートという固定された舞台ならではの濃厚なドラマ、閉ざされた箱庭的四畳半ものに見えて濃厚に漂う外の世界との関係、いやそんなことより登場人物が皆ステキだし大好きです。面白いことは保証しますんで皆マスト買うべし。

「お正月宇宙SF大作」

 これまた正月から結構経ってからの紹介ですどうもどうも。デイリーポータルZ製作のSF動画、いやこれが結構本気のSFでして「キン・ザ・ザ」に肉迫するスピリットを感じます(べた褒め)。なんの気なしに観たらひっくり返りました。未見の方はマスト観るべし。
http://portal.nifty.com/2010/01/01/a/

水晶石の森 (BEAM COMIX)

水晶石の森 (BEAM COMIX)

偽書「東日流外三郡誌」事件 (新人物文庫 さ 1-1)

偽書「東日流外三郡誌」事件 (新人物文庫 さ 1-1)

宇宙賃貸サルガッ荘(1) (KCデラックス モーニング)

宇宙賃貸サルガッ荘(1) (KCデラックス モーニング)