特に印象深かったものをいくつか

『アフリカを食べる/アフリカで寝る』(松本仁一

 アフリカのことをちょっと調べ中なので買った一冊。『カラシニコフ』の著者で、朝日新聞の記者としてアフリカ経験の長い人です。いい本だという確信はあったのですが、もっと早く読めばよかったと後悔するぐらい面白くてですね。新聞の連載をもとにしたルポで、それぞれの章は短いものの、そのなかで地に足の着いた体験、食事や文化、政治経済に至るまでが手際よくまとめられています。全編フムフムホーホーと楽しいなかで、特にこれと挙げてみるならば、まず象の肉は美味いというお話。ジンバブエでは象が保護されているのですが、増えすぎて間引かないといけないらしいのです。でもって、その肉が低所得者用として出回るのだとか。あと同じくジンバブエのある地方ではカメムシが食べられているというお話。あのカメムシですよ! しかしカメムシの臭いは揮発性で、ゆでて干すと臭くなくなるのだそうです。シチューの具として煮込むのが一般的で、そのままポリポリ食べてもオッケー。著者は実際に市場で山盛りになっているのを購入して食べており、煮干と同じで美味いと絶賛しています。ナマコを最初に食べた人は勇者だというけれど、カメムシも相当なモンじゃないかしらん。良い本でした。旅行好き、異文化好きはマスト読むべし。

ワイルダネス』7巻(伊藤明弘

 新刊が出るたびに大興奮です。そして話が錯綜しているので、毎回1巻から読み返したくなるわん。デニースとデシーレのエロさは言うまでもなく、あと恵那の格好もあらためて相当エロいですね。伊藤さんの絵はここ数年で格段に色気が増したような気がします。エノラ×ディー同人誌とか無いかな! 恵那といえば、両親が亡くなった綾金でのひどい玉突き事故ってジオブリのどこだろうと妄想してしまいます。ジオブリの新刊も明日辺り出ますね。あああ気が重い。

『The art of Paul BONNER』(Paul Bonner)

 主にゲーム関係で活躍しているイギリスのイラストレーターの画集です。ラッカムやミュータント・クロニクル、ウォーハンマーシャドウランその他の絵がぎっしり。ちょっとコアなゲーマーなら見かけたことのある絵もいくつかあると思います。ドラマを想像させるフックがたっぷり詰まっている緻密な絵ってのはなんとも魅力的! これは余談ですが、とある絵描きさんの同人誌で「和製ファンタジーは匂いを感じさせないぐらい綺麗なので、洋ゲー的に泥臭いテイストで描いてみました」という絵がありまして。それが全然泥臭く見えなかったのですね。人によって閾値は違うなぁ、ととても面白く感じたものです。あ、その絵自体はとても素敵なものですよ。

アフリカを食べる/アフリカで寝る (朝日文庫 ま 16-5)

アフリカを食べる/アフリカで寝る (朝日文庫 ま 16-5)

WILDERNESS(ワイルダネス) 7 (サンデーGXコミックス)

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Out of the Forests: The Art of Paul Bonner

Out of the Forests: The Art of Paul Bonner