パブリック・エネミーズ

 大恐慌下、1930年代のアメリカで名を馳せた銀行強盗ジョン・デリンジャーとその仲間たちを描いた作品。ギャングもの大好きだし、監督がマイケル・マンとあっては行かねばなるまいと思っていました。やー面白かったです。地味ながら全編緊張感にあふれた映画ですよ。そしてマイケル・マンとくれば銃撃戦監督なわけですが(ああ『ヒート』の市街戦よ!)、今回も堪能いたしました。にしても銀行強盗でBAR使うのはおっかないし、あんな長物強盗も不便なんじゃないかという気がします。
 こういうアウトローものは主人公たちと対峙する側の人物も重要なわけで(『ワイルドバンチ』のロバート・ライアンとかですね)、この映画ではFBI捜査官を演じたクリスチャン・ベールがコワモテのように振舞いつつ神経質な性格で印象的でした。よく考えるとクリスチャン・ベールが捜査官っておっかないな。デリンジャー逃げてー! FBIといえばフーヴァーが苦労人っぽい描写で珍しいのではないかと思ったり。
 街歩きするときは常に警戒を怠らなくなるような映画です。あとすごく銀行強盗したくなります。