■ - MINITRUE

『秘身譚　ウィータ・アルカーナ』（伊藤真美）

『あたらしい朝』2巻（黒田硫黄）

　実はあまり漫画買わない方なのですが、今月は素敵な作品がたくさん出ています（明日あたりまたいくつか出るはずです）。『あたらしい朝』の2巻は第二次大戦中、日本に寄港したドイツの仮装巡洋艦が爆沈したあと、乗組員たちが箱根で過ごすことになってからの顛末ですね。黒田硫黄の作品はどれもそうなのですが、セリフのが間が素晴らしい。説明ゼリフにならず、雑談の積み重ねのようでいて、でも物語にしっかり絡みついていく。どうすればこんなものが描けるのか。映画たくさん観ればいいのか。『ヴォイニッチホテル』は序盤のぼんやりギャグからだんだん魔術的な世界が混淆していくところがぞくぞくします。キュートなキャラの背景に死の臭い！　買った作品はどれも珠玉の漫画ですが、この二作は僕のやりたいことに近いせいか、ただ面白いというよりああ悔しい妬ましいギリギリとのたうち回りながら読んでおりました。くそうがんばらねば！
　勿論『よつばと！』で風香の太ももと、制服の下に秘められた胸とお腹に興奮することも忘れてはいませんが。エロい絵は無いのになんであんなにエロいのだか。あ、でも僕の魂は虎子に売っておりますのでー。

『天空少女騎士団』1巻（松田未来）

　第二次大戦直前、ヨーロッパの小国を舞台に少女たちがさまざまな戦闘機を駆る「女の子版エリア88」が単行本になりました。僕もこっそり作中に登場するI-16のカラーリング協力をしてますので、皆さんよろしくお願いしますね。ソ連・東欧で大戦間ということで、わざわざ垢抜けないデザインを心がけてますよ（いいのか）！

『バニラのお菓子配達便』（藤浪智之、佐々木亮）

　尊敬する藤浪さん、佐々木さんの新作です。裏表紙には「読者のきみが選ぶと、ストーリーが変わる『きみが主人公』の物語!!」とあります。つまり、これはゲームブックなのです。しかもなんと角川つばさ文庫ですよ、ジュブナイルですよ！　これはなによりもまず主な読者層であるべき小学生諸君に遊んでいただきたいものです。といっても小さいお友達がここを読んでいるとは考えづらいですので、お子さんをお持ちの皆さん、ご親戚に小さい子がいはる皆さん、是非是非一冊。かわいいですよー。