『戦争のリアル』

 押井守岡部いさくの戦争対談集……というか、押井の兵器放談。その言をすべて間に受ければ、自衛隊の制式小銃はK2にしてRPG-7も装備してフランカーを導入、メルカバ買ってあと日本海ハリアー積んだ軽空母を浮かべれば良いようです。しかし、なんで押井はドイツ軍好きなんでしょうね。前から不思議だったり。

『レッズ』

 DVDが出ていることを知ったので、あわてて購入。浦和なサッカーとは関係なく、『メキシコ万歳』『世界をゆるがした10日間』などで知られるジャーナリスト、ジョン・リードを描いた映画です。大好きな作品なのよ。インターナショナルがフルコーラス流れるハリウッド映画って、これぐらいじゃないかしら。

ミル・マスカラス ビバ! ルチャシネマ×2』

 『ミル・マスカラスの幻の美女とチャンピオン』『荒野のルチャ・ライダース 地底王国を撃破せよ!』の二本が収録されているオトクDVDです。どちらも70年ごろのルチャ映画。ゆえあってミル・マスカラスを研究するため観賞。観る前からわかってましたが相当にユルイです。同じ音楽ばかりで気が狂います。でも、こういうの大好き! マントをひるがえしたルチャドールが秘密の飛行場に潜入したり、要人の美女を護衛したり、その絵面だけで十二分に面白いのです。『荒野のルチャ・ライダース 地底王国を撃破せよ!』のあらすじを引用してみましょう。

宝石王誘拐さる! 急報を受け、正義の戦士達は再び悪魔どもの潜む要塞へと向かう。今度の敵は手強いぞ! 十数分にも及ぶスーパーバトルロイヤル、陸・海・空を飛翔するスーパーヒーロー・マスカラスの魅力が大爆発! 前作の大ヒットに続き、さらにスケールアップしたルチャドール総出演のシリーズ第2弾。

 ……面白そうでしょう? こういうものをエンターテイメントというのです。

HOT FUZZ

 日本未公開DVD未発売の、イギリス刑事アクション映画。成績優秀で融通の利かないエリート警官がロンドンから田舎町に左遷され、ダメ人間のオタク警官とコンビを組み……という話。町山智浩さん(id:TomoMachi)が2007年ベスト映画、と持ち上げまくっていたので以前から興味はあったんですが、ナルホドこりゃあ面白い。コメディと思わせてディストピア映画だったりして(ロンドンの監視カメラ網が念頭にあるんでしょう)、タチの悪さと真面目さの入り交じったイギリスらしい作品でした。真面目な主人公(呆然としたり困惑したり呆気にとられるサイモン・ペグの表情が最高!)が濃密な田舎社会の前に徹底的に打ちのめされ、くじけ、そして逆ギレする王道展開が泣かせます。監督は田舎嫌いなんだろうなー。終盤のガンアクションもアホで格好良くて妙なこだわりが見えて(ランチェスター持ってきたスタッフは誰だ)ステキ。あとティモシー・ダルトンにはこの1年のベストスマイル賞をさしあげたい。これがお蔵入りしたのは確かにもったいないです。DVDも欲しいな。

戦争のリアル Disputationes PAX JAPONICA

戦争のリアル Disputationes PAX JAPONICA

レッズ スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

レッズ スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

ミル・マスカラス/ビバ!ルチャシネマ×2 [DVD]

ミル・マスカラス/ビバ!ルチャシネマ×2 [DVD]