「comicリュウ」05月号
ちょっと遅くなりましたがリュウのお知らせです。メカコラム「螺子の囁き」では無火機関車を取り上げてみました。自分で火を焚かない蒸気機関車なんてものが世の中にはあるのですよ。観てね観てね。
「コミックス・ドロウイング」No.5
今回の『歴史マンガのポイント、ばっちり教えちゃいます!』、お題は「嗜好品」というわけで酒や煙草といったものがテーマになっています。イスラームにおける飲酒関連でオスマン帝国のスルタン、セリム2世を描いたりしています。オスマン帝国は好きなのでいろいろと描いてみたいんですが、それにしてもはじめて描くスルタンが「泥酔者」セリム2世だとは思いもよりませんでした! や、描こうと決めたのは僕自身なわけですが。観てね観てね。
「コマンドマガジン」Vol.86
「ユニットよもやま物語」では「砂漠の狐」のアリエテ師団ユニットを描いてみました。……いや、それより見本誌が届いてまず読んだのは「コーカサス通史」の第2回です。第1回があまりに、あまりに酷かったので手ぐすね引いて待っていたのです(タチ悪い)。さて通史といいつつ、第2回にして早くも19世紀後半から第一次大戦、第二次大戦について書いています。もし全3回ならこういう構成も仕方ないでしょうから、これは良しとしましょう。第一印象は、なんだか普通のことを書いているなというか毒にも薬にもならないというかコマンド読者なら先刻ご承知のことばかり解説しているなといったものでした。もっとも「バグー」「ハシーム家」といった愉快誤字は健在です。ロンメルのアフリカ軍団が「近東方面からコーカサス地方を足場にソ連領内へと侵攻する南方戦線構想は、決して夢想ではなく、逆に実現性の高い戦略計画であったのである」という笑える妄言もあります(「アナリスト」がこういうことを書くのはどんなモンでしょうかね)。とはいえ全般的には普通で拍子抜けしました。
……が、どうにも違和感がつきまといます。なぜだろうと再読してみると、なんと肝心のカフカースについてほとんど書いていないではないですか! ドイツ帝国の3B政策やらラシッド・アリーの反英蜂起やらロンメルの近東進出についてだらだら書かれていますが、カフカースについては何も! オスマン帝国によるアルメニア人虐殺やロシア革命後カフカースの民族運動、ブレスト・リトフスク条約や国内戦による外国軍の占領、またスターリンをはじめとするソヴィエト政権のカフカース人脈についてなど「通史」なら欠かせないところはいくらでもある筈なのにそれらは全て無視されています。これではタイトルに偽りありで、点数をつけるなら0点以前です。
思うに、記事を書いた高貫布士氏はなにも資料に当たらず頭にある知識だけで適当に書いたのではないでしょうか。いったい架空戦記のようなことを書く意味がどこにあるのか。これではカフカースについて何の興味もないのではないか、と勘ぐらざるを得ません。間違いだらけで害の方が多かった前回に比べればまだマシという言い方もできますが!
月刊 COMIC (コミック) リュウ 2009年 06月号 [雑誌]
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コミックス・ドロウイング no.05 特集:男子キャラクターを描く (SEIBUNDO Mook)
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コマンドマガジン Vol.86(ゲーム付)『モンスの戦い』『空母ガンビア・ベイ』
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