『チェーホフ・ユモレスカ』(アントン・チェーホフ)
チェーホフとギリャロフスキーがコンビのミステリか冒険活劇、誰か書いてくれないものかと以前から思っているのだけど、どうですかどうですか。
『トルペド航空隊』
ひどい邦題&字幕と引き替えに、ロシア製戦争映画やドラマのDVDを出してくれる僕らの味方といえば彩プロです。彩プロが最近どんな新作を出してくれているのか情報収集を怠っていたのでサイトを観てみたわけですが、あそこのサイトでは面白いかどうかさっぱりわかりません。で、ウェブで彩プロのロシア戦争映画レビューなど漁っていたらちょっと気になることが。『北極圏対独海戦1944』……ええい、毎度の事ながらひどい邦題だな。日本公開時の『トルペド航空隊』という邦題があるのに(まぁ、これもナニがアレですが)! 以下『トルペド航空隊』で。なんだっけ、そう、その『トルペド航空隊』を酷評する人がかなり多いのですよ。盛り上がらない、暗い、観るところなし、中途半端、お薦めできない……なんですと? ああん? さらしてやろうか! さて『トルペド航空隊』は1983年のソ連映画。第二次大戦中のノルウェー海域で戦うソ連海軍航空隊の雷撃機部隊の話です。乗っている飛行機は、Il-4という双発爆撃機。これは『メンフィス・ベル』など目ではない、爆撃機映画の傑作なのですよ! ずるずると続く、日常化してしまった航空消耗戦。じわじわと寒そうな空気、淡々と描かれる人間模様、パイロットや兵士たちが飛行機を扱うこまごまと丁寧な描写、不器用な恋心、腕時計、孤児院。戦争なのに、全体に漂う微妙な倦怠感。これが戦争のリアルだなんて言う気はないけど(フィクションですから)、こんな戦争映画はロシア人にしか撮れますまい。92年のレンフィルム祭で観て、打ちのめされた作品でした。あのときは他にもいい映画がいっぱい観れたっけ。てなわけで、未見の人はマスト観れ。そしてつまらないと書きやがった奴の家には明日の明け方にNKVDがやってきてコルィマに連れていってくれますように!
- 作者: チェーホフ,松下裕
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