• これも書き忘れていた先月のイベント。「今野隼史アナログイラスト展 〜原画で見よう!〜」に行ってきました。勿論もう終わってますのでご注意。普段は物腰の穏やかな今野さん、でもその本性はずいぶんとんがった人であることがよくわかりました(特に会場で展示してあったネタノートが!)。かなり理想化肌の方で、なおかつ商業イラストレーターの自覚と野望も十二分にあるのでバランスをどう取っていくのか今後も楽しみなのですね。原画の展示もされていたので、大喜びでソード・ワールド2.0で使われたモノクロイラストを購入しましたよ。ペン画、大好きなのです。
  • 「カイユボット展 都市の印象派」に行ってきました。あまり知られていない画家ですが、パリの都市風景や日常生活、郊外の暮らしを沢山描いた人です。前期の手法は印象派というイメージとはちょっと遠い、伝統的技法なのですが構図が凝っていてとても面白いのです。ブルジョワの家に生まれ、生涯多趣味で生活には困らず、専業として暮らしのために絵を描いたりはしなかったというのも興味深く。アマチュア写真家の弟が撮った、当時の暮らしをしのばせる写真が多く展示されているのも良かったです。

『47RONIN』

 なんたる素晴らしい「サムライの剣(ファイティング・ファンタジー)」実写化! オリエンタルアドベンチャー! 従来の洋画におけるヘンテコ日本描写は天然なこともありますが、これはわかってやっています。あんなかっこいい赤穂城や吉良城(吉良邸ではありません)、さらに出島は観たことがありません。そのうえで、へんてこアレンジの文法が日本とは違うのでやっぱり新鮮でした。バカ映画かと思っていたら意外に真面目な忠臣蔵でして、この辺『パシフィック・リム』に通じるところがあるかもしれません。好き勝手やっているように見えて、妙なところで原典に忠実というかリスペクトなんだろうなこれは、という場面がですね……白黒のダンダラ羽織とか……。それにしても僕らのケリー・ヒロユキ・タガワ兄貴がすっかりおじいちゃんになっちゃって……その分たいそうご出世でした。あと今なら岩倉具視がはまり役なのでは? そうそう、討ち入りの戦闘場面は文句なしにかっこ良かったですよ。あんな戦い方をする大石内蔵助ははじめてだ。TRPGしたくなる映画でしたね。★★★★☆

『地上最後の刑事』(ベン・H・ウィンタース)

 半年後、小惑星が地球に激突することがあきらかになり大混乱に陥る世界。次々と停止する企業活動、なんとか統制を維持しようとやっきになる政府機関、うなぎのぼりに増える自殺者……そんななか、自殺とされたある男性の遺体を見て他殺だと判断した新米刑事は滅び行く世界のなかで懸命に捜査を開始する……という話。この設定を聞いた瞬間にすごい勢いで買いました。いや面白かったです! 僕は不条理な状況で頑張る人の話が好きなようで、ボスニア内戦で包囲下のサラエボが舞台の警察小説『闇に横たわれ』や、やはり包囲下のレニングラードで話が進む青春冒険小説『卵をめぐる祖父の冒険』などお気に入り小説が多いです。文革の北京で刑事が四苦八苦するミステリ、誰か書きませんか。『地上最後の刑事』は三部作の一作目だそうで、続編も翻訳されるよう熱望しております。

『新訳 飛ぶ教室』(エーリヒ・ケストナー

 イラストがpattyさんなので買っちゃいました。好きな絵描きさんなのです。

『懐かしくて新しい昭和レトロ家電 増田健一コレクションの世界』(増田健一)

 この手の本はいくつか出ていますが、これは著者がすごいのかさすが山川出版というべきか、密度も製品のチョイスも出色のものがあります。かっこいい家電山盛り。

『ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50』(福田里香

『戦争は人間的な営みである 戦争文化試論』(石川明人)

『本を愛しすぎた男 本泥棒と古書店探偵と愛書狂』(アリソン・フーヴァー・バートレット)

『ロシア版ホームズ完全読解』(西周成)

ソ連・ロシアの核戦略形成』(仙洞田潤子)

美しすぎるロシア人コスプレイヤー モスクワアニメ文化事情』(西田裕希)

『セブンスホールの魔女』(池田朝佳)

『殺戮のマトリクスエッジ』(桜井光

吉田類の思い出酒場 下町の味編』(吉田類 井上眞改)

『虎と宝とうろんな奴ら―サタスペリプレイ ダボラ』(吉井徹)


地上最後の刑事 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

地上最後の刑事 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

新訳 飛ぶ教室 (つばさ文庫)

新訳 飛ぶ教室 (つばさ文庫)

戦争は人間的な営みである (戦争文化試論)

戦争は人間的な営みである (戦争文化試論)

本を愛しすぎた男: 本泥棒と古書店探偵と愛書狂

本を愛しすぎた男: 本泥棒と古書店探偵と愛書狂

ロシア版ホームズ完全読解

ロシア版ホームズ完全読解

ソ連・ロシアの核戦略形成

ソ連・ロシアの核戦略形成

セブンスホールの魔女 (ガガガ文庫)

セブンスホールの魔女 (ガガガ文庫)