ヒストリエ』5巻(岩明均

『茄子 新装版』下巻(黒田硫黄

「僕は……あれから何もありませんでした」

 うあああああ。

ヴィンランド・サガ』7巻(幸村誠

 ああ、ビョルンが……。しかし面白いです。鼻息も荒く、有頂天になって読んでいます。ぼってりとしながらも老いさらばえたスヴェン王の手(手といえば、この人はたとえ若い女性キャラでも、それが農民や奴隷だと容赦なくガサガサの手にしていますね)。えらく丁寧に描写される男たちの息遣い。トルケルの目じりの皺……などが印象的ですよ。それにしても、アシェラッドは絶対悲惨な死に方をしそうです。クヌートも近い将来王座に就き、大帝国を築き上げることは確定しているのですが本人自体は不幸になりそうだし。結局王冠の奴隷になることが確定しているような描写じゃないですか(クヌートの帝国自体、彼の死後瓦解しますしね)。常に緊張感が漂っているストーリーです、たまりません。
 今回、トルフィンに「カルルセヴニ」の二つ名がつきました。ここで持ってくるかと嬉しくなるのは歴史ものの醍醐味だなぁ。史実ではトルケルの兄弟も登場しているのですが、『ヴィンランド・サガ』ではどうなるのかしらん。ともあれ、今後も目が離せませんよ!

機動警察パトレイバー ザ・レイバー・インダストリー レイバー開発全史』

 レイバーの歴史・構造・運用をこれでもかと解説した設定ムック。レイバーが使われている世界で書かれた本、という体裁になっているのが嬉しいです。RPGのワールドガイドのような雰囲気といえばいいのかしら……ああ、ワースブレイドの『操兵の書』にちょっと似ているかもしれません(あれも大ッ変いい本でした。ところで僕は従兵機が好きでして……)。しかし、このコテコテの解説はなんだか懐かしい雰囲気でもあります。パトレイバー自体、80年代に鍛え上げられた設定オタクどもがよってたかって作った企画なのだから当然なのかもしれませんが。この本、買いそうな人の顔が具体的に想像できるのも強みですよね。
 ところで、中に入っていたチラシによれば『ケルベロス 東京市街戦首都警特機隊全記録』などというムックが3月に出るそうです。これも客が見えるなぁ!

『ザク大事典 -All about ZAKU-』

 ファーストガンダムから連綿と続くザクの系譜についてこれでもかと載せたカタログ本のようなもの。個人的には「レイバー開発全史」のような設定本を期待していたので、ちょっと残念。や、気合の入った本ではありますよ。
 「泡沫の日々」では、ザクのことを

 確かにロボットアニメで「大量生産される兵器としての巨大ロボ」とゆー概念は(それ以前にもあったかもしれないけど)いわゆる「ヤラレメカ」とはまた違う斬新なものがあったからなあ。
 その意味ではしょせんヒーローメカのガンダムより「時代を変えたメカ」かもしれません。

 と評されてまして、まったく同感です。やー、こう見えて結構好きなのですよザク。

モデルグラフィックス」4月号

 宮崎駿の新連載「風立ちぬ」が載っているので即ゲット。堀越二郎の話なのに、なぜかカプロニから話が始まってます。あと、宮崎絵のセーラー服少女がチラリと拝めるのがステキ!

『世界の歴史 ムガル帝国から英領インドへ』

ヒストリエ(5) (アフタヌーンKC)

ヒストリエ(5) (アフタヌーンKC)

新装版 茄子 下 (アフタヌーンKC)

新装版 茄子 下 (アフタヌーンKC)

ヴィンランド・サガ(7) (アフタヌーンKC)

ヴィンランド・サガ(7) (アフタヌーンKC)

ザク大事典 All about ZAKU (別冊宝島 1601 カルチャー&スポーツ)

ザク大事典 All about ZAKU (別冊宝島 1601 カルチャー&スポーツ)

Model Graphix (モデルグラフィックス) 2009年 04月号 [雑誌]

Model Graphix (モデルグラフィックス) 2009年 04月号 [雑誌]

世界の歴史〈14〉ムガル帝国から英領インドへ (中公文庫)

世界の歴史〈14〉ムガル帝国から英領インドへ (中公文庫)