- 「スペースダンディ」、まだ乗りきれてません。でも次はもっと面白くなるのではないかという期待感を持たせてくれるので観ます。そして「世界征服 謀略のズヴィズダー」は黒星紅白さんのキャラで名前がロシア語という安易な釣られ方をして観始めたのですが良いですね良いですね(タバコの回はどうかと思いましたが)! いまのところ一番可愛いのが明日汰というのがアレだけど!
とても小さな輸入雑貨店兼ギャラリーで開かれた展示会。でも物がマッチラベルだけあって膨大なコレクションを見ることができました。濃厚な密度。珠玉のデザイン。トレチャコフの新館に太刀打ちできる迫力。圧倒されましたよ。ラベル販売もしていたので、これでもかと買い込んできました。
『清州会議』
突き抜けて面白いかといえば、そういう映画ではありません(水準は満たしてます大丈夫)。でも、作り手の「俺こういうのが大好きなんだよ!」という気分が見える作品は、ともすれば観客もなんだか嬉しくなってニコニコしてしまうものです。そういう趣味と愛がいっぱい詰まった映画でした。戦国武将の似顔を描くのが好きだったという三谷幸喜監督ゆえのこだわりというか、役者のメイクはすごかったです。なかでも小日向文世の丹羽長秀は肖像画そっくり。篠井英介の信長がきっちり月代を剃っていたのも高ポイント。いや肖像画原理主義ではないですが、月代を剃っているフィクション信長がほとんどいないというのも寂しいものです。ツルツルに剃り上げた信長、神経質な性格をよく表現できそうで悪くないと思うんだけどなあ。映画に戻りまして、女性陣が眉を描いてお歯黒で、というのも関心しましたね。大泉洋の秀吉も良かったし、そしてなにより佐藤浩市演じる池田恒興が徹底して日和見で、ゲーマーとして一番魅力的な人物でした。剣呑な役からコメディまでできて、ホントにうまいなあ大好き。同じキャスティングでもう一本戦国ものを観たいな。
高畑勲、枯れてないな……頭おかしい! とホトホト感心した一作です。78歳ですよ。それが全画面から強烈に発散されるリビドー! 布が動くだけでエロいというのはただごとではありません。脚本は相当アカンかったと思うけど……なんでもセリフで説明という一番ダメな方法ではないですか。あと妻子がいるのにあっさりかぐや姫と逃げようと言う捨丸は、あれはいい話なのかな。でも、あの絵を観るだけでも価値がある、そんなすごい映画でした。人間、感動的な音楽を流せば自動的に泣いたりするものだけど、僕はかぐや姫が猫を捕まえるところでやにわに涙腺が決壊しまして(以降定期的に泣く)、あれはどういうわけだったのか自分でもさっぱりわかりません。あ、月の住人は人類と意思疎通できそうになくて良かったです。レムっぽい。そして女童がすごくかわいい。
『フォンターナ広場』
1970年代のイタリアは「鉛の時代」と呼ばれるテロが横行した時期でして、その先駆けとなったミラノの爆弾事件がタイトルになっている映画です。真犯人を巡って警察、アナキスト、ファシスト、情報部に裁判所などさまざまな人物の思惑が交錯する政治サスペンス。登場するのは主人公含めて実在の人ばかり。緊張感みなぎるいい作品でした。こういう映画を撮れるというのは強いなあ。あと映画の中身とは関係なく、イタリアの街並みをイタリアのスーツ男や古いイタ車がうろうろするだけで気分が高揚しますね。
森薫さんが本気を出したアクション話。繊細な線を描かれる人なのに、おそろしく力強い線も出せる。すごいなあ。アミルもカルルクも結局人を殺していないのは、かなり意識してのことだと思います。今後はどうなりましょうか。そして中央アジアで広く使われていた銃架付きのマスケットが登場してニコニコ。あと飽きもせず強調しておきますがイケメンのロシア人貴族な騎兵将校をはよう!
まだ序章だから余計にそう感じるのかもしれませんが、脇役が皆さん何かやらかしそう・そのうちひどい目に遭いそうな人ばかりでとても魅力的だったのがまず印象的でした。人外好きとしては、オキナガがどう非人間的(主に精神面で)であるかという点も興味津々。「これはひどいことが起きるに違いない」「きっと血まみれだ」という確信があるので今後がとても楽しみです。あと伏木さんが僕と身長同じだったのがとんでもない萌えポイントで(どうでもいい)、p75で幸村の腰がエロくて眼福でした。
作者は同じでも『棺担ぎのクロ』は正座して気合い入れなければ読めないのに対し、こちらは気軽に読めます。でも読み終えるといろいろうなってしまうのは同じだなあ。1972年の回は良かったですね。あと模型ネタ、やはりきゆづきさんはモデラーなのではなかろうか。以前スケールアヴィエーションでカット描いてはったし……。
『知の格闘』(御厨貴)
御厨さんは密度濃い生き方してるなあ……自分を顧みてちょっと反省。オーラルヒストリーについて面白いこぼれ話満載ですが、なかでも小泉元首相についてのエピソードがたまりません。やはり奇人なのだなあ……政治家として支持するかどうかは別として、とんでもなく興味深い人物です。御厨さん自身は取材が無理だと諦めているのも可笑しい。
『スペイン内戦写真集』
逢坂剛さんが監修しているだけあって良い本でした。スペイン内戦について一定知識のある人を前提にしていると公言してしまっている辺りも潔い。
『永久運動の夢』(アーサー・オードヒューム)
『ソヴィエト文明の基礎』(アンドレイ・シニャフスキー)