The Year

 書店をふらふらしていたら、いしいひさいちの『がんばれタブチくん』を再編集した文庫が目に止まりました。扱っているのは1985年。世界の阪神ファンが「あの」をつけて呼ぶ年です。ちょっと立ち読みしたら広沢がルーキーだわヤクルトの監督が土橋だわで、当時の空気がムンムンと。あとマンガなのにノムさんが若いぞ。
 85年、僕は中2でした。中学校の文化祭がちょうど日本シリーズ真っ最中で、トラキチの生徒会長がステージに駆け上がるや、ムッソリーニ張りの怪気炎を吐いて音頭をとり生徒全員で六甲おろしを歌った、なんてこともありました。たいそう盛り上がりましたが、考えてみればあれは美しいまでに見事なファシズムでしたよ。生徒のなかには屈辱にまみれた西武ファンもいたに違いありません。
 その生徒会長は僕が入っていたマン研の先輩でもありまして、ついでにミンキーモモの大ファンだったことを思い出します。はじめて同人誌即売会なるものに連れていってもらいましたし(しかもサークル参加)、あまり関係ないですがブックストア談で『アップルシード』1巻2巻を表紙買いしたのがその帰途のことでした。考えてみれば、僕の人生にきわめて大きな影響を与えてくれた人であります。いまなにしてるのかな。
 リアル14歳でエヴァ観た人は衝撃でかかったろうなぁ、とよく思うのだけど、考えてみれば僕もリアル14歳で士郎正宗にハマったわけなのだな。タチ悪し。偉大なり思春期。

  • リュウのプレゼントコーナー、そうそうたる作家さんの色紙のなかに僕のも混じってます。余りそうな気がしてならないので、皆さん助けると思って応募してください。ブルブル。
  • 古田引退。絶対、将来どこかでまた監督をやる人だとは思いますが、それまでに野球解説もして欲しいな。しゃべり面白いもんね。