「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」

 ばんざーい(おおよろこび)!
 三池崇史監督の和風マカロニウエスタンです。観る前にはね、懸念もあったんですよ。三池経験値の高い河嶋に「あまり期待するとつまらないかもよ」と言われたりして。や、こちらもマカロニ経験値はそれなりにあって、つまらない映画耐性は高いつもりなので心の準備はできていたんですが。
 と思ったらまぁ、ステキな映画じゃござんせんか。全編ニヤニヤしっぱなしでした。行儀のいい日本の映画館でなければ、やんやと手を叩いて喝采したことでありましょう。……とはいえ、テンガロンハットを目深に被った無愛想な男がコートかポンチョをまとい、腰のホルスターにはリボルバーをぶちこみ、んで拍車鳴らしながら歩いてくるだけで血圧が上がる人間の評価ですんで、あまりまともに取り合わない方がいいかもよ。
 特に佐藤浩市演じるところの清盛、もといヘンリーがはるき悦巳テイストを濃厚に漂わせたロクデナシ悪役で、もうたまらん。大好き。惚れます。あと香川照之が芸達者だということを再確認したのは一体何度目だろう。まぁ、ツッコミどころはいくらでもありますよ。主役の伊藤英明はどうにも薄味だし。けど、そんなことを気にしていてはイカンのです。
 ポップコーン貪って大笑いしながら観る類の映画なので、将来DVD買うかどうかはわからないけどサントラは欲しくなりました。北島三郎が歌っていたのが「さすらいのジャンゴ」そのものだったのはひっくり返ったですよ。カラオケに入らねえかな。うん、もう一度観に行こう。マカロニ万歳。みんなマスト観れ。
 セットや衣装が興味深いデザインだったので、写真集とか出ないかしらん。