• 観たい映画をリストアップしたら7本も!
  • なかでもノーチェックだったのが『タイピスト!』です。まあ何も言わず予告編をご覧ください。なんたる萌え映画! マスト行きますとも。『オーケストラ!』のスタッフだそうで、あれも面白い映画でした。

『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』(川上 和人)

 鳥は恐竜の子孫なのだから、その観点から類推できることは多い筈、と書かれた恐竜学へのラブレター。恐竜にかこつけて専門の鳥類についても多く書かれており、目ウロコなこと多し。鳥類学者だけあってフィールドワークが豊富で、その経験が生き物がひしめく中生代の描写に生きているのだと思います。古生物学者は地質学者といわれるそうで、生きているものを相手にしているわけではないですからね。あと文章が軽妙かつ愉快で(注釈を巻き込んでボケまくるその芸風は冒険企画局TRPGリプレイのようです)、他にも本を出してはるのかと思ったらこれがはじめての単著なのかー。今後も期待します。絵も素敵です。お勧め!

『謎の独立国家ソマリランド』(高野秀行

ソマリア全土を取材し、その氏族社会や人々をルポした力作。熱い。これまた目からウロコ落ちまくり。無法地帯と呼ばれるソマリアにも、実はちゃんとしたルールがあるのです。架空世界を考える上でも参考になりそうです。高野さんの本はあまりたくさん読んだわけではないですが、図抜けた印象がありますよ。ソマリアに行きたくなりました。ほらハルゲイサなら大丈夫そうだし。お勧め!

『折れた竜骨』(米澤穂信

 実は米澤穂信さんの本は初めてです。12世紀イングランドの孤島が舞台の魔法ミステリ。十字軍の時代だけど、そう、魔法があるのです。僕イチオシのサラセン人魔術師(外見ショタ)の出番が少なくて残念。ミステリで犯人を想像しながら読む、という習慣のない僕ですが、これは犯人が一発でわかりました。いやわかりやすいので威張れません。ところで幸村誠さんの絵で見たくなりましたよ。シリーズ化希望しないかなー。……なんてことを書いていたら『さよなら妖精』を勧められたので読んでみますとも。

『オオカミとヒツジ飼いのゲーム 大西洋船団HX 231の戦い』(こんぱすろーず)

 同人誌です。第二次大戦下、大西洋を横断する連合軍の輸送船団はUボートの脅威にさらされ続けていましたが、護衛側の優位が決定的になる転機となった1943年のHX231船団。その戦いを主に英軍側から解説した一冊です。血であがなった英軍の戦術は精緻のひとこと。天才が考えついたものではなく、実情に合わせて困難な制約のもとあっちを手当しこっちを工夫しと成長し、勝利をもぎ取ったその姿には凄みがあります。大戦後半の赤軍にも通じますね。ところで60隻ものフネを守る立場にある船団護衛指揮官のグレットン中佐は当時30歳ということで戦慄せざるをえないのですが、荒天の北大西洋を不眠不休で戦うにはこれぐらい若くないと保たないのかもしれません。通販もしていますよ、お勧め!

『ロシア・東欧デザイン』(ペン編集部)

『路上のミュージアム―モスクワのモニュメントが秘めた物語』

スタジオジブリ絵コンテ集19 風立ちぬ』(宮崎駿

『シリア―アサド政権の40年史』(国枝昌樹)

『ドイツ連邦戦車開発小史』(名城犬朗)

世界の傑作機 第二次大戦ミグ戦闘機』

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (生物ミステリー)

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (生物ミステリー)

謎の独立国家ソマリランド

謎の独立国家ソマリランド

ペンブックス21 ロシア・東欧デザイン (Pen BOOKS)

ペンブックス21 ロシア・東欧デザイン (Pen BOOKS)

路上のミュージアム―モスクワのモニュメントが秘めた物語

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シリア アサド政権の40年史 (平凡社新書)

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ドイツ連邦戦車開発小史

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