台風一過と思いきや小雨

  • 昨日は台風15号が日本を縦断するなかお出かけしてきました。夜から会食の予定があったので、ついでと称して船の科学館と映画『ミケランジェロの暗号』に。
  • 船の科学館、今月いっぱいで閉館ということであわてて行ってきたのです。平日で台風なら人も少なかろうし、宗谷のブリッジから観る景色も楽しかろうという算段でもありました。実は初めてだったのですが、あんなに充実した施設とは知りませんでしたよ。笹川良一あなどるべからず。ロシアの博物館にもひけを取りません。これでもかと展示してある船舶模型にうっとり……ひとつ譲ってくれないかなぁ。いまやレトロフューチャー感いっぱいの、海洋開発未来予想模型も良いものでした。
  • にしてもソ連・ロシア船の扱いが悪くてそこは不満でしたね! 仕方ないけど! ラジコン船コーナーの、赤い星も鮮やかなタイフーン級が唯一だったのではありますまいか。
  • 数々の海洋冒険小説の表紙を手がけてきた野上隼夫の原画展も行われていて眼福でした。絵が小さいのに驚きましたです。
  • ミュージアムショップでは本をわさわさ買い込んだり。引越しが近いのに!
  • 係留してある青函連絡船羊蹄丸は、中は随分改装されて往時の面影はあまりないけれど青森の市場や連絡船ターミナルを再現した1/1ジオラマの出来が予想以上に良くて感心しました。小道具や再現された建物もさることながら、動作や表情がディフォルメされた人形が素晴らしくてですね。これは充分資料になるとうろうろしてきましたよ。入り口の係員が居眠りをしていて、チケットを見せずに入ってしまいましたが(いやチケット自体は持ってましたぞ)。
  • そして目玉はなんといっても宗谷です。1938年に竣工し、太平洋戦争を生き延び皆さんご存知の砕氷船として南極へ赴き、その後1978年まで巡視船として現役だった馬車馬です。認知されているのは南極観測船としてだけど、実に多彩な体験をしてきているのでさまざまな面から興味深いフネでした。
  • しかし、よく言われますが本当に小さいフネです。模型を見るとヘリコプターや水上機も相当無理して積んでいたみたいだし、全体的にぎゅうぎゅう詰めですこぶる萌えました。船室は意外に居心地良さそうで(赤道付近では地獄の暑さだったといいますが)、狭くてできるだけ居心地よく工夫されているという実に僕好みの空間です。記録映画ではオビ号も出てきて鼻高々です。
  • 風雨が激しくなってくるなかブリッジに登って「おお風速計が生きている」などと感心していたら係員さんに追い出されました。台風接近中ということで公開中止になったのです。まぁ、フネも揺れてましたしね。
  • はじめて行っておいてなんですが、宗谷は必見ですね。宗谷の公開は続くとはいえ、屋内展示も素晴らしかったし閉館まで間が無いけれど皆さんマスト行くべきですぞ。
  • そのあと有楽町で映画観て、池袋に移動中ついに地下鉄が止まりまして。やー正直台風をなめていたと言われても反論できません。会食もさすがに中止。なんとか池袋に出ることができたのでとらのあなに行ってみると見事にお客さんがいません。西武線も止まっているらしいのでどこかで時間を潰そうとのほほんとしていたら、冒険企画局の近藤功司さんにクルマで送っていただけることになりました。ありがとうございます。傘も壊れたし、ひさしぶりに模範的台風だった気がします。
  • そして家に戻ってみると風雨も収まってすっかり台風一過ではないですか。ちょっと負けた気分の一日でした。