ミハイル・チモフェーエヴィチ・カラシニコフ

 体調が思わしくないということで心配しておりましたが亡くなられたのこと。94歳なので大往生でしょう。わざわざ僕が言うまでもなく偉大な銃器デザイナー、そしてソ連の申し子のような方だったと思います。カラシニコフブランドがどんどん売り出されるようになったのは現ロシアを象徴しているのかもしれないけど(当人は関わってないにせよ、ですね)。
 でも、ブランドとして時計やウォトカやTシャツが売りだされたり、パレスチナでは壁の落書きで描かれたり、モザンビークの国章になったりするように背景に強烈な物語を感じさせる銃なのですAKは。それが栄光の伝説であれ、地獄の記録であれ。ここまでの銃は他にはないでしょう。当人がそれを望んだかどうかはともかく。
 以下ちょっと自慢です。直接お会いしたことは勿論ないですけども、アームズマガジンを介して僕の漫画を見ていただいたことがありまして、サインまで頂きました。その後受け取ったそれは家宝になっております。そして「子供に銃を持たせちゃいかんよ!」というのは、現実では肝に命じます。いやでも、あなたも子供時代銃いじってませんでしたか。錆びてたの直したって逸話有名ですよ。それはそうと少年兵の社会復帰活動に募金しますね。おそらくそれが一番の追悼になるはず。
 おつかれさまでした、そしてありがとうございましたミハイル・チモフェーエヴィチ。敬意を込めて。

カラシニコフ自伝 世界一有名な銃を創った男 (朝日新書 106)

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