『休戦』(プリモ・レーヴィ)

 アウシュヴィッツで奇跡的に生き延びたイタリア系ユダヤ人の作者が、ポーランドソ連で収容生活を送った後にイタリアへ戻るまでを書いた手記。収容といってもシベリア抑留などのラーゲリとはまったく趣が違うすさまじい緩さいい加減さおおらかさ。レーヴィにとってはこの「旅」や人々との出会いが、精神的なリハビリにもなっていたようです。ソ連軍による解放から終戦直後の東欧やソ連の情景・暮らしが垣間見えるのも興味深く、考えて見ればその辺をまったく知りませんでした。そしてなによりレーヴィが興味深げに描写しているソ連兵の魅力的なことソ連軍の適当なこと。復員列車や車列、木造迷宮的な収容所「赤い家」の暮らしなど、絵に描きたくなる場面が山のようにありました。しみじみといい本です。面白いと言ってしまうとやや語弊がある気もしますが、どのページも豊穣な場面だらけでした。

狼の口 ヴォルフスムント』2巻(久慈光久

 2010年速水ベスト漫画の2巻が出ました! 一日の仕事ノルマ終わらせてから読むことにしますので、まだページ開いてません。フェローズで追っているわけでもないので、どういう展開になっているのかドキドキです。

木造迷宮 別館』(アサミ・マート

 リュウで連載中のヤイさんもキュートなのですが、僕はやはりこちらのつり目メガネで背が高い百目さんがたまらんわけですよ!

  • アニメは「Panty&Stocking with Garterbelt」観てます。まだ乗り切れてない感はありますが、パンティがたいそう好みのキャラなので良し良し。「それでも町は廻っている」は、うーん、原作ファンとしてはそれ町性の違いが結構深刻かもしれません。あんなに味付け濃い演出でいいんでしょうか。とはいえ1話だけで判断をくだすのはいかにも良くないですし、紺先輩もまだ出てきてないですからね!

休戦 (岩波文庫)

休戦 (岩波文庫)

狼の口 ヴォルフスムント 2巻 (ビームコミックス)

狼の口 ヴォルフスムント 2巻 (ビームコミックス)

木造迷宮別館 (リュウコミックス)

木造迷宮別館 (リュウコミックス)