フリクリ Blu-ray Box』

 きゃっほー買いましたよ買いましたよ。しかし実はまだ観てないのです。こう、腰をすえてじっくり観ないとダメな気がしまして……。そして「超特殊BOX仕様」の名に恥じぬ変てこボックス。お菓子の箱のようになってまして(ポッキーに当たらずとも遠からずといった塩梅)、一度開封すると元には戻せぬすごい仕組みになっております。嫌いじゃないですこういうの。

『卵をめぐる祖父の戦争』(デイヴィッド・ベニオフ

 大祖国戦争中、包囲下で飢餓に支配されたレニングラード。17歳の少年レフはNKVDの大佐から結婚式に必要な卵1ダースを持ってくるように命じられ、脱走兵コーリャと共に探索に出る……という物語。独ソ戦で殲滅戦でアインザッツグルッペンまで登場する不条理で容赦のない話ですが読みやすく、ラノベと言ってもいいほどでした。絶望的な状況なのにどこか明るいのは、コーリャの出まかせに近いふてぶてしさがあるためでしょうか。僕の描きたい方向性を示唆してくれているような感もあります。良い本でした、お勧めです。パルチザンの少女、ヴィカは広江礼威さんの絵を想像して読んでましたですよ。自分でも今度描いてみよう。

『ペンでカクカク 増補水増改訂新版』(中村博文

 夏コミで購入した同人誌です。買ったり頂いたりした同人誌はどれも素敵で、この一冊を取り上げるのにはやや違和感もあるのですが、いやしかしそれだけの衝撃はあったので。これは中村博文さんが「電撃大王」の読者ページ扉に描いてきたカットをまとめた一冊。モノクロのくっきりしゃっきりした、ペン画の魅力が縦横に発揮されています。それがページをめくってもめくってもこれでもかと! 何冊か持っている中村さんの本のなかでも、これは一番のお気に入りかもしれません。しばらくそばに置いておこう。絵描きは出来上がったものがナンボなので、道具はなんでもいいではないかと思っている僕ですが、一番好きなのはこういう方向性なのだなぁと突きつけられた思いですよ。ああでも、マクブライド師匠は別にペン画ではないですね……好きになった順序を取り違えてはいけません。
 話はずれますが、カラーはすごく魅力的なのにモノクロはなんだかパッとしない方を見受けることがあってあれは勿体無いですね。カラーをそのままグレースケールにしてしまったような作品とか。そもそもカラーが残念な僕が言うのもなんですけども。それに電子絵が主流になるであろう今後は、モノクロ絵の需要はむしろ減る傾向にあるだろうしなぁ……でもペンで描かれたモノクロ絵が好きなのですよ。

『PIECES 3』(士郎正宗

 今回の士郎正宗もこれでもかとアメリカンな下品エロを繰り広げてくれます。こういうの嫌いじゃないというか大好きなんですけど、でもまたペンで漫画描いてほしいなぁ。『ORION』や『ドミニオン コンフリクト編』あたりの方向性はもう放棄しちゃったんでしょうか。いささか寂しくはあります。ファンだからずっと付き合うけれど!

『神国日本のトンデモ決戦生活』(早川タダノリ)

 日中戦争から太平洋戦争にかけて、総動員体制下の日本におけるさまざまなプロパガンダを集めたもの。国家的建前をこうもてんこ盛りに見せつけられると、最初は「アホじゃ」という気分だったのがだんだん憂鬱になってきます。靖国神社とか持ち上げる気分にはなれんですよ。興味を持たれた方は、早川タダノリ氏の「虚構の皇国blog」も面白いですよ。

シノビガミ・リプレイ戦』1(河嶋陶一朗

 富士見から出ましたTRPGシノビガミ』のリプレイです。R&Rブックス版リプレイの僕のキャラ、あばんの亭主が登場しておりますので皆さんよろしくお願いしますね。ウチは特に参加もしていないけど、評判いいようでなんだか嬉しいです。ふふふ。

迷宮キングダム ブックゲーム モービィ・リップからの脱出』(フーゴ・ハル

FLCL Blu-ray Box 【期間限定版】

FLCL Blu-ray Box 【期間限定版】

卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1838)

卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1838)

PIECES 3 WILD WET QUEST

PIECES 3 WILD WET QUEST

神国日本のトンデモ決戦生活―広告チラシや雑誌は戦争にどれだけ奉仕したか

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